誰が見てようが、すぐ横でメシ食ってようが、
まったくお構いなしに撮影は進む…。
もうひとつの結婚写真のメッカ、
サイゴン大教会前。

一流ホテルの結婚式会場


 ところで。

 この写真の中にも何組か写ってますが、最近、ベトナム女性と
台湾男性との国際結婚が非常に増えています。
 台湾の街角には「越南花嫁」の看板があふれているとか。

 たしかにベトナムはまだまだ貧しく、娘の幸福を願う家族が
国際結婚を後押しする気持ちもわからなくはありません。
 実際に、現地のひとと親しくなると、必ずそういう声がかかります。

 しかし、言葉の通じない、文化・習慣もかなり違う国に
たったひとりでお嫁に行って、ほんとにうまくやっていけるのでしょうか。

 こうして撮った結婚写真が、異国の地でいつまでも色あせないよう、
願ってやみません。
 そして撮影のハイライトは決まって噴水の前。
ここで、演出家がひとり加わります。

 ハトおじさん。

 私たちが勝手にそう名付けたんですが、ここには
ハトを自在に操る一人の男がいます。
 いつも噴水前に待機している彼は、次から次へと
やってくる新郎新婦の撮影に合わせ、あるときは
ハトをおびきよせ、あるときは一声発するだけで
すべてのハトを一斉に飛び立たせることができるのです。

 猛獣使いならぬ、まさにハト使い。(^◇^;)

 どうやら彼はこの公園の職員として雇われていて、
この撮影のためだけに働いているらしいのです。
しかも、よく見てると各撮影クルーから現金のチップが。
なかなかいい商売のようです。

 ラストシーンは花嫁のスピン。
両手を大きく横に開き、その上に乗ったハトとともに
5回ほど回転。最後に両手を大きく挙げるとハトが
飛び立ちます。

 続いて花婿が登場。花嫁の頬にキスをすると同時に
地面にいたハトが飛び立ち、ハトにバイバイしながら
二人はカメラの横を通って画面から消える…。

 詳しくはこのページの左上にCGIアニメーションを
ご覧いただければわかると思いますが、
まあよくもこんな恥ずかしいことを日中、しかも見物客が
うじゃうじゃいるまえで堂々と行えるもんです。

 こうして撮ったビデオは親類縁者じゅうに配られ
それぞれの家の宝として機会あるごとに見るそうです。

 文化の違いといってしまえばそれまでですが、
まったく、日本人には信じられませんね。ヽ( ´ー`)ノふっ





手のひらにエサを乗せ、ハトを演出する


ハトおじさん。彼はこの公園の職員らしい…。


花嫁のハト付きスピンのあとはお約束のチュッ☆
…いったい、こんなの誰に見せるだか。(^〜^;)ムゥ

あっちでも、こっちでも…。

この日は、15組ほどが同時に撮影していました


スチル(写真)カメラマンとビデオカメラマンのほかに、
周囲にはスタイリストらしきひと、カメラマン助手など
たくさんのスタッフがとりまく。

 さて、そのダムセン公園ですが、
ベトナムを代表するアミューズメント施設であると
ともに、もうひとつ別の側面を持っています。

 それは、結婚写真撮影のメッカであること。
ベトナムではいま、生活水準の向上とともに
結婚式が非常に派手なものとなりつつあります。
 写真撮影もそのひとつ。
結婚記念のアルバムをいかに立派に分厚く作るか、
結婚ビデオをいかにかっこよく作れるかが
いま、最大の関心事となりつつあるのです。

 そのため、ダムセン公園にはウェディングドレスに
身を包んだ花嫁と新郎がひっきりなしにやってきます。
 私が行ったのが10月はじめの午前中だったんですが
見物していた小一時間のあいだに15組ぐらいの
カップルが撮影しているのを見ることができました。

 ベトナムでは、大安とか仏滅とかいう縁起はなく、
結婚の日取りを占いによって決めますから、
ほぼ毎日、この状態が続いていることになります。

 まさに「結婚写真撮影のメッカ」と言っていいでしょう。

 この、撮影の様子がまたすごいんです。
スチル(写真)カメラマン1名、ビデオカメラマン1名、
スタイリスト&演出家らしきひとが1名、さらに
カメラマン補助などが1、2名ついてきますから
けっこうな大所帯がゾロゾロと動き回ることになります。

 撮影場所は、芝生の上、池のほとり、人工滝の前など
まさに公園のいたるところ。芝生の上なんか、せっかくの
貸衣装を明らかに汚していますが、彼らはそんなこと
まったくおかまいなし。
 ただひたすら自己陶酔の世界にひたっているのです。

 ここで「ふ〜たりのため〜世界はあるの〜」なんて
歌詞を出すと、オヤジ呼ばわりされちゃいますね。(^◇^;)
ベトナム語で結婚のことを「ケッホン kethon」といいます。
日本語と語源は同じ。ベトナムもまた中国から大きな影響を受け、
かつて漢字を使っていたため、こうしたよく似た言葉がたくさんあります。
このベトナムの結婚、なかなか儀式がたいへんなようで。
 サイゴン郊外にあるダムセン公園。
ここは「ベトナムのディズニーランド」(地球の歩き方)と言われ、
土日ともなればサイゴン近郊はもとより、全国から観光客が
押し寄せるベトナム人あこがれのアミューズメント施設です。

 といってもこの公園、規模は福岡でいう大濠公園、
東京でいう井の頭公園程度。真ん中に周囲2キロ程度の
池があり、その周囲にぽつぽつと遊具が置かれています。
それらの遊具も、いまどき日本ではお目にかかれない
レトロなものばかり。
 まあ、福岡でいう「だざいふえん」、東京でいう「花やしき」を
思い浮かべていただければちょうどいいかと。(^◇^;)

 試しにウォータースライダーに乗ってみたのですが、すっごく
怖かったですね。スリリング、という次元ではないんです。
遊具そのものに対してまったく信頼できないがために
「今この瞬間、滑り台の鉄骨が崩れ落ちるんじゃないか」とか、
そういう、底知れぬ恐怖感が全身を襲ってくるのです。

…しかも、安全ベルトすらない。(^◇^;)

 日本の絶叫マシーンに飽きてしまった方には、絶対の
オススメと言えるでしょう。(^〜^;)ムゥ


ダムセン公園入場門。入場料は12,000ドン


場内一周のモノレールもスリリング。(^◇^;)