しかしまぁ、著作権の概念がないこの国で、
地元の人々がニセモノを楽しんでるぶんに関しては
まあどうでもいいことです。

 むしろそれを理由に蔑むような態度は慎むべきでしょう。



 しかし、私たちが騙されてニセモノをつかまされるとなると話は別。
実際、旅行者にとってその可能性は非常に高いのです。
このふたりは、
ホイアンで絵はがきを売りつけにきた
女の子たちなんですが、
右の子の着ている服には
ピカチュウが。

しかし、「ピカチュウ」という吹き出しを
よく見てみると…、

カタカナがめちゃくちゃ。(^◇^;)
たぶん、見知らぬ文字を
見よう見まねでなぞったのでしょう。



そうそう、今年になって
ピカチュウも上陸していました。

 もしあなたがベトナムに行ったら
試しに、子どもに向かって
「ドリーモン」と言ってみましょう。
みんな、その瞬間に笑ってくれるはず。
 そう、「ドリーモン」とは「ドラえもん」の
ベトナム語での発音なのです。

 なにしろ「ドラえもん」は、
ベトナム出版史上、
最大の出版部数を誇る「巨人」。
 古本屋に行けば、
たくさんの子どもたちの手を経て
ボロボロになった「ドラえもん」を
目にすることができます。


でも、街にあふれるドラえもんグッズは
ほぼ全部ニセモノ。
なかには、赤や黄色の珍妙な色、
口裂け女(古い?)のような奇怪なものも
あって、この国の美的感覚というものを
疑ってしまいます。


そして、ベトナムのディズニーランドなのに

なぜかドラえもんが!!
ほら。
…似てない。(^◇^;)

ツギハギのベニヤ板に
ペンキで塗られただけの
ミッキーの笑顔は、
凍りついているよう…。


「結婚しようよ」の話の中にも出てくる
サイゴン市内の遊園地、ダムセン公園。

「ベトナムのディズニーランド」(地球の歩き方)
言われるだけあって、
ここにもミッキーマウスがいます。

 ベトナムではいま、家電品ブーム。
とくに日本製品はそのブランド力、性能から憧れの的なのです。

 しかしこの写真、何かおかしいと思いません?
試しに、カーソル(マウス)を写真の上に持って行ってください。

 そう、SANYOではなく、SAN
YO。

 ベトナムには、ニセモノがいっぱいです。
 これは、ベトナムの店先にあった扇風機です。

ベトナムジッポーの本物

これはホンモノの貿易銀
(日本銀行貨幣博物館より)

 そして、今回の旅(2001年10月)で見つけた傑作が「貿易銀」。
これは明治時代初期、政府が発行した一円銀貨で、
日本で最初に発行された洋式貨幣のひとつ。
これらの貨幣の発行と同時に、日本は「円」という貨幣単位を採用、
近代的金本位制へ向かっていくことになったのです。
 「貿易銀」は、有名な20円金貨と同じデザインですから、
見覚えのある人も多いと思います。

 この貴重な銀貨が、ベトナムの土産物屋に並べられていました。
店先の地面のかごに、ほかの中国の穴あき銅貨にまじって。
ジャラジャラとあさっていると、すぐさま店のおばさんが
「10ドル、10ドル」と声をかけてきます。

…たしかに貿易用に使われたものだし、
ベトナムに残っていても不思議はない。
もしかしたら、ここの人々は、この価値を知らずに売っているのでは…。

 などと思ってはいけません。
これらは間違いなくニセモノなのですから。

 日本では7万円から25万円で取引されるものが、
ベトナムだからといってどうして10ドルで売れるでしょうか。
ちょっと考えればわかることです。

 しかしこの「貿易銀」、わざわざ一枚一枚ずつ
鋳造年度の刻印を変えるほどの凝りよう。
その「売らんかな」の商魂は買ってあげたい気もしますが。(^◇^;)


 しかしまあ、これだけニセモノを作る技術があるんだったら
なんでもっとマジメにモノを作ろうとしないんでしょうかねぇ。(^〜^;)ムゥ

 ベトナムでモノを見たら、まずニセモノと思え---。

 これが、ベトナムでの商品選びの鉄則です。
まず、市場で売っているブランド物の数々。
ポロ・ラルフローレン、エレッセ、ルイ・ヴィトン…。
これは100%まず間違いなくニセモノです。

 この国には著作権の概念も、商標権の概念もないのです。

 もしこれらのものをベトナムで買ってしまい、税関の荷物検査で
見つかったら即没収ですので気をつけてくださいね。

 もしベトナムで本物のブランド物がほしければ、
中古衣料の市場に行くしかありません。
なぜならば、中古衣料はすべて海外からの輸入ですから、
まずほとんど、かなりの割合で本物なのです。
 だからといって、日本人観光客がベトナムで中古衣料を
あさる理由はあまりないと思われますが…。(^◇^;)

 あと、サイゴン市内の土産物屋で必ず見かけるベトナム・ジッポー。
ベトナム戦争当時、米軍兵士が使っていたジッポーのライターには、
持ち主の赴任した地域の名前や期間、そして思い思いの絵柄が彫り込まれ
その過酷な戦いと持ち主の運命に思いを馳せることができますが
これも、まず100%ニセモノ。
 ベトナム戦争が終結して25年。そんな昔のジッポーを
たった10ドル程度で売るような、そんな慈善家はいくらなんでもいないと
考えるのが普通でしょう。
ちなみに、他国では本物が300ドル以上するとのことです。