渋谷区神山町10-8
閉店

地図はここ

閉店しています。

クレストンホテルというセゾン系のホテルのすぐ横にある和食の店。
奥まった場所にあって、通りすがりでは絶対に入れないようなこの店は
まさに穴場中の穴場かもしれない---。そう思いました。

食べたのは昼のランチ。「あいのり」という名の1,200円の定食です。
なにが「あいのり」かというと、魚が二種類。サバと鮭が両方同時に味わえるのです。
しかも、鮭は女性の拳ほどあろうかという塊、サバは半身の2分の1。
それぞれ、もとがひとつの定食(900円前後)のメインですから、じゅうぶんな大きさです。
焼き具合は少し弱め。塩加減も適切で、やわらかく仕上がっていました。

その、メインの皿に添えられていたのが、納豆入りの味噌。これがおいしかった。
ほとんど原型をとどめないほど刻まれた納豆が、濃いめの麦味噌に練り込まれていて、
すばらしいアクセントとなっていました。

小鉢は三品。おからにジャコやいり卵などをまぶしたものと、大根やにんじんを細く刻み
わらびや油揚げを加えたもの、さらに蕪としば漬けを3mm角に刻んで醤油であえたもの。
すべて手間ひまがかかっていて、味も繊細かつ複雑なのですから、もったいないほどです。
そしてデザートの果物が、国産のさくらんぼふたつ。
おかわりをしても追加料金をとりませんでしたし、よくぞこれでやっていけると思うほどの
価値ある定食でした。


後日談:

久しぶりに「潮」に行ったときのことです。
店の入り口に「潮名物 他人丼 700円」と書いた札が立てかけてありました。


「他人丼」というのは、親子丼が鶏肉(親)を卵(子)でとじてあるのに対して、
豚肉を卵でとじたもの。血縁関係がないから他人、と言いたいのでしょうが、
豚も卵も「人」ではありません…。

あえて言うなら「異種丼」でしょうか。

で、入って主人と話してみると「ウチの他人丼はおいしいですよ。どうぞ。」と勧めます。
正直、親子丼にくらべて他人丼はあまり好きではなく、
そんなに期待はしていなかったのですが、頼んでみました。

そしたら、出てきたものを見てびっくり。


なんと、イクラの醤油漬けがたっぷりかかっているのです。
もちろん、卵とじの中には豚肉がしっかりと。

普通の他人丼じゃありません。「親子」も「他人」も、普通は二人の関係を示す言葉。
しかしこの丼には“出演者”が3人もいます。
どう呼べばいいのか。「三つ巴丼」?「三人丼」?「かしまし丼」?

日経の名物記者・野瀬さんにメールで相談してみました。

「イクラが入っていたのなら“赤の他人丼”でしょう。」

うまいっ、座布団三枚! っていった感じでしょうか。

しかしこの「赤の他人丼」、これで700円とは、びっくりです。


あいのり定食 1,200円
魚定食 800円
他人丼 700円


2003.12更新