渋谷区道玄坂2-29-18
清水ビル1F
03-3462-8837
地図はここ

閉店しています。

たった4席で餃子屋がやっていけるものなんだろうか。

この店は最近、道玄坂小路にできた餃子の店なのですが、なんと座席が4席しか
ないのです。しかもメニューは餃子のみ。飲み物もビールと烏龍茶だけ。
それなのに高さ・幅ともに2メートルはあろうかという巨大な業務用冷凍冷蔵庫に
食器洗い機と、明らかに設備のほうが過剰。
店外には「持ち帰り」の文字も掲げてはありますが、住宅街ならいざ知らず、
渋谷の街のど真ん中で持ち帰り餃子の需要があるとは思えません。
これで採算がとれるとはどうしても思えないのです。

「テムジン」はもともと福岡発祥で、地元では中州の「宝雲亭」と並ぶ知名度を誇り、
多店舗展開しています。逆に言えば、そうしたちゃんとした実績があるだけに
たった4席の店での東京進出は無謀な気がしてしまいます。

さて、餃子には“西に行くほど餃子は小さくなる”という法則がありますが、
その西の端の方からやってきたこの店の餃子はやはり一口サイズ。
親指と中指で円を作ったときの大きさぐらいの餃子10個が一人前なのですが、
ビールのつまみとして食べるとすぐになくなってしまい、3人前は軽くいけます。
サクッと飲みたいときには絶好といえるでしょう。

味は、水分をたっぷり含んだぷよぷよの皮に野菜多めのあっさりしたもの。
肉は牛肉だそうですが、風味は餃子の餡というより焼売の餡に近い感じです。

餃子の皮にパリパリ感を求めるか、しっとり感を求めるかは地域によって
好みが別れますが、耳たぶのようなこの餃子の感触は、渋谷の人々にも
けっこう受け入れられるのではないかと思っています。

また、福岡の一口餃子のもうひとつの特徴は、その薬味にあります。
全国ほとんどの餃子が、ラー油を入れた酢醤油で食べるのに対し、福岡の
餃子の多くに用意されている薬味は「柚子ごしょう」。
「胡椒」という言葉は、九州では唐辛子のことを指す場合があり、
「柚子ごしょう」とは、柑橘類の柚子の皮に唐がらしを練り込んだもの。
そのさわやかな香りと鮮烈な辛さで、九州ではそうめんなどの薬味としても
親しまれており、餃子も店によっては醤油すら使わずに「柚子ごしょう」だけで
食べることを勧める店もあるほどなのです。

この店、詳しい営業時間はまだ聞いていませんが、昼もやっているとのこと。
しかし昼も餃子とビール・烏龍茶だけのメニューではうまく行くとは思えません。
せめてお昼はご飯を炊いて「餃子弁当」を売ってはどうか、と言っておきましたが
この店が今後どうやって採算をとっていくのか、これから気になるところです。


餃子 390円(一口サイズ10個)
ビール 500円(ジョッキ) 300円(グラス)