渋谷とっておき!!ホーム 新宿区西早稲田2-20-4

18:00〜25:00 不定休

大きな地図で 諏訪金属 を表示




過ぎ去っていくヘッドライトの光の帯と、
足早に歩く人々の流れる影。そして喧騒。

交差点。

そこにはどんなドラマがあるのだろうか、とついつい
考えに耽ってしまいます。

副都心線西早稲田駅、北側の出入口のすぐそば。
諏訪町交差点の角に去年(2008年)の暮れに開店した
この店は、この交差点の眺めが最大の特徴。

カウンターに座って後ろを振り返ると、大きな開口部の
ガラスを通して交差点が目の前に広がります。
まるで、二本の横断歩道がそのまま店内につながって
いるかのような錯覚さえ覚える、不思議な空間です。

また、反対側にある壁一面の棚には、酒とともにLP
レコードが並べられ、中央には往年の名機・ヤマハ
NS-1000Mが鎮座し、ジャズを奏でています。
25年ほど前、レコーディングのスタジオモニターとして
絶対的な信頼を得ていたこのスピーカーは、低音が
少々くたびれ気味のような気はするものの、玉虫色に
輝くベリリウムドームツイーター/ミッドレンジはいまも
張りのある音で、肉声を艶やかに再現してくれます。


この店は、すべての飲み物もつまみもすべて500円。
しかもノータックス、ノーチャージ。
つまり、頼んだ品数に500をかけていけばそのまま
お勘定となるわけです。ほんとにやっていけるのかと
心配するほどの安さです。

ビールからウィスキー、簡単なカクテルまでありますが
客が最もよく注文するのはワイン。チリや南アメリカ産
など、リーズナブルでそこそこおいしいワインを揃え、
気軽に楽しめるようになっています。

しかし、なぜ「諏訪金属」なのか。

その答えは、お手洗いの入り口にあるプレートで
明らかになります。
「神楽坂鉱山」。
これは、この店の主人がかつて神楽坂で開いていた
店の名。どうやらかつての風情ある街・神楽坂が
ここ数年で観光化してしまったことで愛想を尽かし、
店を譲渡して移ってきたようです。

“そのまま「諏訪鉱山」でもよかったんですけどね。
 でも芸がないので「金属」にしました” と主人。

多分に気分屋のようで、ときどき客のほうがご機嫌を
うかがわなきゃいけないような少し難しい主人ですが、
まあバーは主人と話すためだけに来るわけでもない
ですし、良しとしましょう。

飾らず、気取らず。
ひとりでほっとするのもよし、ふたりでゆったりと
語らうもよし。
静かに酒を楽しめる、いまどき貴重な店です。

夜、この近辺に来ることがあったら、少し羽根を休めて
いってはいかがでしょうか。


大きな開口部から見える交差点
横断歩道が店内までつながっているかのよう


明治通りと諏訪通りがクロスする場所にある
諏訪通りを東に行くと学習院女子大を経て
早稲田大学にたどり着く


往年の名機・ヤマハNS-1000Mが
ジャズを艶やかに奏でる


店内はカウンターのみ

お手洗いの入口にあるプレート
かつて神楽坂で開いていた店の名前


副都心線西早稲田駅の真上



エビス生ビールほか 飲み物すべて 500円
ナッツ類 アンチョビほか 食べ物すべて 500円
税・チャージ料 なし



このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/suwakinzoku.htm


2009・5