渋谷とっておき!!ホーム 福岡県大川市
榎津85-3

0944-87-5653


11:00〜20:00
第1・3・5月曜休
(祝日の場合は営業)

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日本はおろか全世界あらゆる国と地域の料理で、
食べられないものはないと言っても過言ではない街・
東京。

しかしその東京で、食べることができない郷土料理が
あります。

それは、うなぎのせいろ蒸し。

福岡県南部の柳川市周辺の郷土料理で、四角い
せいろに詰めたごはんの上に焼いたウナギを乗せ、
濃い味のたれをかけて蒸し上げたもの。

日本の、しかも北部九州では皆が知っている料理で
あるにも関わらず、いまの東京でちゃんとした一品と
して提供できる店は、ほんとうに一軒もないのです。


佐賀が先祖の地であり、福岡で生まれ育った私に
とって、鰻と言えばこのせいろ蒸し。墓参りの途中に
必ず柳川に寄って食べ、高校のときは部活のOBに
高校近くの店でおごってもらうなど、記憶のなかに
その味と香りが濃密に織り込まれている一品です。

ときどき無性に食べたくなるときがあり、本当に夢で
見てしまうほどなのに、東京のどこにもないのです。

ならば、現地に行かねばならない。

目的地は柳川市の隣、大川市にある「本吉屋」です。

本吉屋は柳川にもありますが、観光地の真ん中では
なにか落ち着きません。隣町の、いかにも“通好み”
といった風情のこの店が以前から気に入っています。

鰻の骨の唐揚げをポリポリかじりながら、待つこと
15分。大きな朱塗りの重箱が運ばれてきます。

重箱のなかのせいろから、立ちのぼる湯気と香り。
見た目の迫力は毎度のことなのに、思わず驚きの
声をあげてしまいます。

全体を蒸し上げてあるだけあって、ごはんも鰻もあつ
あつ。 しかも時間がたってもなかなか冷めません。
鰻は身がふっくらしていて肉厚。ごはんは鰻のたれが
しっかりしみ込み、茶褐色に。甘辛い味が米の一粒
一粒に染みわたっています。

昔はもうちょっとくどいほど甘かったような記憶が
ありますが、少しあっさりになったような気がします。
時代の変化がそうさせているのでしょうか。

細長く切られた錦糸卵でときどき舌を休めながら、
いつまでも熱いご飯と鰻をハフハフ言ってただただ
ひたすらに食べ続ける様子は、まるでカニを食べる
かのよう。

そして食べ進むなかで茶褐色のご飯の中から、もう
一切れ鰻が出てくのは、事前にわかっていても
やっぱり嬉しいものです。

「特せいろむし」2,800円、「せいろむし」2,400円と
けっこう値は張りますが、食べ終わった時の満足感は
むしろ安いと思わせるほど。

これを食べるためだけにまさか東京から行くひとは
いないでしょうが、もし北部九州に旅行や出張などで
行かれる時にはぜひこの店にもちょっと足をのばして
みてください。

必ず、驚きと喜びと感動が待っていますから。



迫力の「特せいろむし」2,800円
値段だけの満足感はある


メインストリートからちょっと入った
古い木造の一軒家


脚の悪い高齢者のために
和室にテーブルの部屋も


蒸しあがるのを待つ間は
やはり鰻の骨の唐揚げ


びっしり敷き詰められた鰻をめくると
たれを吸い込み茶褐色に染まったご飯が


立ちのぼる湯気と香り
たれがしみこんだご飯のなかから
もう一切れ鰻が出てくるのがうれしい


筑後川にかかる旧国鉄佐賀線諸富鉄橋
船を通すために橋梁が上下する珍しい橋
佐賀線廃止後の現在遊歩道になっている






せいろむし 2,400円 特せいろむし 2,800円 蒲焼定食 竹 2,700円 松 3,500円
素焼定食 2,600円 うなぎ丼 2,100円 ミニせいろ 1,500円 おすすめセット 4,000円

骨唐揚げ 500円 ビール500円



このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/tonton.htm


2010・7