渋谷とっておき!!ホーム 小笠原村父島字清瀬
04998-2-3145

8:00〜
14:00ごろ
不定休

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島の人々の間では「山パン」と呼ばれ、親しまれて
いるのですが、我々旅行者にとっては長い間、幻の
存在でした。

なにしろ「定期船おがさわら丸が父島に停泊している
間は営業しない」というのですから、おさがわら丸が
着いてから出るまでが滞在期間という普通の旅行客
には行けるはずがありません。

また、場所も島の中心から遠く離れた団地エリアの
さらに上。港周辺から歩けば優に25分はかかります。
とても一見の観光客ごときがおいそれと訪れられる
ような店ではなかったのです。

ところがようやく最近になり営業日数が増えました。

どうやらこれまで営業を制限していたしがらみが
薄れたとかで、おがさわら丸が島にいる間も土曜
日曜、そして入港日と出港日も営業するようになり
ました。そのおかげでやっと旅行者も立ち寄ることが
できるようになったのです。

しかしなぜこんな高台に一軒だけパン屋があるのか。
それはこの島の不思議な集落構造にあります。

東京都なのに亜熱帯という小笠原諸島。
私たちがイメージするのは、ビーチのほとりに家が
並び、のんびりと過ごす人々の姿。

実際にそういう光景は一部で見られるのですが、
しかしこの島のほとんどの人々が住むのは団地。

昭和43年の米国からの返還直後に島に戻った者も、
数年前から住み始めた者も、富める者もそうでない
者も、ほとんどの島民が住むのは都営住宅。

その理由は語り始めるときりがないので省略しますが
まるで昔のソビエトのような、一種の共産主義社会の
ような居住形態がこの島の特徴となっています。

そしてこのパン屋があるのは団地のエリアの頂点、
つまり島民にとって一番近い便利な場所あるという
わけです。


黄色い二階建ての一軒家には看板もなく、おそる
おそるドアを開けて入ると店舗は8畳ほどの空間。
数えきれないほどの種類のパンが一面にぎっしりと
並べられています。

たかだか2,000人ちょっとの島での商売ですから
多品種少量生産にならざるを得ないのでしょうが、
それにしてもこの種類の多さには目移りするほど。

なかには揚げかすだけを挟んだ「たぬきバーガー」
のような、チャレンジ精神というかほとんどお遊びで
作っているかのようなパンもありますが、これまで
食べた焼きベーコン&チリビーンズ、ハムカツ、
たぬきバーガー、パッション、プリンラスクなどどれも
真面目に作られ、ちゃんとおいしかったのが印象的。

しかしそれよりも印象的だったのは販売を担当する
奥さんの愛想のよさです。

もう一軒、昔からあるパン屋の愛想の悪さとは対照
的ですから、こちらに人気が集まるのも当然と言える
でしょう。

今年6月にも世界自然遺産への登録が決まるかも
しれない小笠原諸島。もし父島に行くことがあれば
一度は足を運びたい店です。



右の黄色い家の1階に店がある


二階建ての家の一部が店舗
看板もないので入るのには勇気がいる


一面に並べられたパンの数々
人口が少ないため多品種少量生産


なかにはチャレンジ精神というか
ほとんどお遊びのようなメニューも


「たぬきバーガー」は天かすのみ


堂々たるハムカツ


お持ち帰りのようす




焼きベーコン&チリビーンズ 255円 島サワラソテータルタルソース 288円
キーマカレーパン 180円 バター香るフランスパン 160円 島塩ラスク 185円
パッション 150円 ハムカツ 244円 たぬきバーガー 122円




このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/local.htm


2011・4