渋谷とっておき!!ホーム 中央区月島3-15
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17:30〜21:30
日祝休

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いまや、もんじゃ焼き屋だらけになり、
「もんじゃストリート」とまで呼ばれるようになった
月島西仲通り商店街。

この通りに初めて来たのはもうかれこれ15年以上前に
なるでしょうか。当時はもっとさみしい裏ぶれた通りで、
店も少なく、もんじゃ焼きは「消えゆく庶民の味」といった
イメージだったのを覚えています。

しかしそれもいまは昔。
すぐ近くに高層マンションがそびえてから商店街は
立派になり、一方でもんじゃ焼き屋は観光名所となり、
通りはすっかり変わってしまいました。

しかしそのぴかぴかの商店街の端っこで昔と変わらぬ
姿で営業を続ける居酒屋。それが岸田屋です。

酒、と大書きされた紺ののれんをくぐり、木の引き戸を
ガラガラっと開けるとその瞬間にタイムスリップ。
コの字型のカウンターと、右の壁に張りつくようにして
ある小カウンター。ぎゅうぎゅう詰めで20人くらいの
小さな店は、いつもおじさんたちで賑わっています。

おいしいのは、なんといっても「モツ煮込み」。

この店のモツは様々な部位を一緒に煮込んだもので、
ひとつひとつの食感の違いがなかなか楽しく、味も
意外にあっさりとした感じ。これだけで酒がくいくいっと
飲めてしまいます。

もうひとつおいしいのはやはり「肉豆腐」。

こってり甘く煮込んだ肉に、大きな豆腐をさっと
くぐらせたような感じで、豆腐は中まで味がしみて
おらずあっさり。しかしこのあっさりとこってりの
バランスがなかなかよくて、これもまたくいくいっと
飲めてしまいます。

そのほか、居酒屋としてのメニューは豊富。
銀ダラや穴子などの焼き物が中心ではありますが
刺身もあり、私が行ったときの鯵のたたきは新鮮で
高い和食の店のものに引けをとらないものでした。

ただ、この店で注意すべきは、注文したつまみが
出てくるのが遅いこと。ですので、入店したらまず
「モツ煮込み」と「肉豆腐」をはじめ、目についた
メニューをパパパッと頼んでしまいましょう。
そしてビールを飲みながらじっくり待ち、順々に
出てくるつまみをゆっくり楽しんでいきましょう。
それがこの店で楽しく過ごすための第一歩です。


つまみはどれも安価で、なにを食べても大丈夫。
一方、酒は高級な冷酒から安酒まで揃っています。

この店のお勘定を決めるのは、つまみよりも酒と
言ってもよく、酒は懐具合と相談して選びましょう。


ところで、この店を仕切るのは、タレントの“はな”に
雰囲気が似ている若い女性です。

数年前に亡くなられた先代の娘さんなんだそうで、
彼女と先代の奥さん(つまり母親)と力を合わせ
この店を守ってきました。

そういう経緯もあって、ネットでこの店は
「先代の主人の時代とは味が変わった」などと
書かれていることがあります。

しかし「味が変わった」などという言葉の裏は、 単に
“俺は先代の時から来ている常連なんだ”と言いたい
だけだったりして、そういう連中に限って味なんか
全然わかっていないこともしばしば。

いまがいいのなら、それでいいのです。
この素敵な店がいまもこうして続き、たくさんの人々に
愛されている。そのこと自体がすべての証明なのです。


月島に来て、呼び込みのおばさんにつかまって
もんじゃ焼きを食べるくらいだったら、ぜひぜひ
このすばらしい店にどうぞ。


そうそう、この「モツ煮込み」は、テイクアウトも可能。
といってもビニール袋に入ってのお持ち帰り。
もちろんそのままではなく、紙袋に入れてくれますが
持って帰るにはちょっと勇気が必要かもしれません。

しかし、それだけの価値はある「モツ煮込み」だと
思います。



隣のポストとこの店だけが
昔のまま


コの字のカウンターの店内の様子
…薄い薄い頭がちょっと邪魔だが



やはりこの店の看板は
「モツ煮込み」


肉はこってり、豆腐はあっさりの
バランスが絶妙な肉豆腐


鯵のたたきも新鮮でおいしく
普通の和食の店に引けをとらない


天井に貼られた魚拓の数々
セピア色の濃さが歴史を語る






お持ち帰りのモツ煮込み3人前
家で食べるのも至福のひととき



もつ煮込み450円 肉どうふ 600円 あじたたき 550円 らっきょう 200円 ハラス焼き 350円
ビール 大630円 小410円


このページのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/kishidaya.htm


2007・3