渋谷とっておき!!ホーム 渋谷区渋谷1-12-24
707渋谷ビル1F
03-5467-3320

11:30〜14:00
17:00〜23:00 無休

大きな地図で表示



【下のほうに2006年8月の追記があります】



昔から不思議に思っていたことがあります。

フランス料理=高級
イタリア料理=中級
ドイツ料理=ビールのつまみ   という暗黙の序列。

たしかにドイツ料理にうまいものなし、というのは認めます。
ドイツ語圏を1か月放浪した旅で、おいしかったのはソーセージの類だけでした。
しかしフランス料理がすべて高級なはずはありません。
日本料理に懐石からサバ焼き定食までピンキリがあるように、フランス料理にだって
庶民が普通に食べる料理、家庭で普通に味わう料理がちゃんとあります。
なのに日本でフランス料理というとなぜフルコースばかりなのか、それが疑問でした。

意外にも、その答えは渋谷にありました。


雰囲気ある外観




ランチのプレート
帆立貝柱のソテーと、ソーセージの
パイ包みの盛り合わせ 1,500円



渋谷駅の東側、オフィスビルの谷間に
フランスの街角の雰囲気をまとった小さなお店。
内装も赤を基調にした、簡潔でありながら
しゃれたもの。

店内の年齢層は渋谷にしては高く、少々落ち着いて
食べることができます。一見、高級に見える外観が、
渋谷のガキンチョを寄せつけないのでしょう。

料理は非常にリーズナブル。
ランチは基本が1,000円で、5,6種類のメインから
選べるスタイル。帆立貝柱のソテーや牛肉の
角切りステーキなどの数品は+500円のオプションに
なっていて、また、メインを二種類選んでも+500円と
なっています。面白いのは、+500円の帆立貝柱や
牛肉などを二品選んでも1,500円で済むこと。
ぜひ、二種類の味を楽しみましょう。

ランチは金属製の大きなプレートにデザートまで
乗って出てくる形で、簡潔にまとめられています。
“まるで機内食”って誰かが言ってましたが、
それは機内食がこのスタイルをまねたからでしょう。

ただ、料理の簡潔さに比べてスプーンやフォークが
異常に大きく感じます。ディナーと同じものだから
でしょうが、ランチは別にひとまわり小さなものを
出してほしい気がします。

味もシンプルでおいしく、とてもなじみやすいもの。
これはランチだからかもしれませんが、スズキのピカタにかかっていたのが
オーロラソース(マヨネーズとケチャップを混ぜたもの)に限りなく近いものだったり、
ご飯がチキンライス風だったり、サラダがレタスにトマト、斜め切りのキュウリといった
日本的なものだったりと、バリバリのフランス料理と言うよりもフランス料理と洋食の
ちょうど中間からちょっと洋食寄り、といった微妙な位置づけがとてもユニークでした。

夜は夜で前菜が400円台からあり、ハウスワインがグラスで500円とリーズナブル。
ボトルワインが1,800円からと「日本一安いワイン」と自負しているだけはあります。
たらふく飲み食いしてもこの店ならば5,000円も行かないでしょう。

陳腐な和風飲み屋チェーンの窮屈な個室で身をかがめ、まずい刺身を食っても
そのくらいの金額はすぐに飛んで行くご時世です。
こういう店こそ行きつけにして、ちょっと小粋な飲み屋として、または隠れ家として
利用するのが、知性ある大人というものではないでしょうか。




【追記】

予約が取れず、なかなか行く機会がなかった夜に
ようやく行くことができました。

小規模のオフ会ということで、5人のグループ。
そのため料理はコースではなく、アラカルトを適当に
頼んでワインを飲む、という形にしていろんなものを
食べることができました。

9品ほど頼んだのですが、いちばん印象的だったのは
「鶏レバーのパテ 白ポルト酒風味」。(写真なし)
なめらかに仕上げられたパテが風味豊かでとても
おいしいのですが、なぜか“かにみそ”を連想させる
という不思議な味。ひとくち食べて「んー?」と悩み、
もう一口食べて「あぁ!」と驚くようなそんな一品です。

そのほか、定番の「人参のサラダ」は甘めの味付け。
ちょっと「作られた甘さ」を感じなくはないのですが、
苦みがなくすんなり食べられます。

「ロレーヌ風オムレツ」は、大きめに角切りされた
ベーコン、玉ねぎ、チーズが入り、とてもおいしく
まとめあげられています。

しかしこのオムレツ、ある世代の人々にとっては
料理そのものよりも“ロレーヌ”という単語が琴線に
触れてしまうようで「昔、教科書に“最後の授業”って
物語が載っててさぁ、泣ける話だったんだよ…」と、
独仏の戦いの歴史に翻弄されたアルザス・ロレーヌ
地方に思いを馳せ、遠い目をしてしまうのはしかた
ないことなのかもしれません。

そのほか、仔牛や仔羊などのメインも充実しているの
ですが、「サバのグリエ タブナードソース」がとても
印象に残りました。アンチョビをベースにしたソースが
かけられているのですが、これが意外にもサバの
風味としっくりマッチングし、うま味を引き立てあって
いるのです。

アラカルトでコースを立てる場合にはメインとしては
少々力不足かもしれませんが、メインの肉料理の
前とか、今回の我々のようにバラバラに選んで飲む
場合にはぜひとも選んでほしいと思います。


そうそう、ひとつサプライズがありました。

それは、メニューの片隅に調味料の値段が書いて
あったこと。ケチャップ80円、マヨネーズ80円、バター
150円などなど。

たぶん、これは味のわからないがきんちょ連中が
来て、マヨネーズだのケチャップだのを要求するのに
対処するためのものなのでしょう。
そのほか「自家製パンのおかわり」も600円します。

たしかに渋谷という場所柄、そういう対処をせざるを
得ないのはわかりますが、それでもかなり奇怪でした。

もうひとつ気になったのは、客の回転が悪いこと。
せっかく安くておいしいものを提供しているのですから
2時間くらいの単位で予約を区切り、回転を上げては
どうかと思います。そうでないと現在の回転の悪さでは
いつか限界が来てしまうように思います。


今回の5人グループの内訳は女性2、男3。
スパークリングワインを1本、ワインを3本空けて
合計で26,000円ちょっとでした。

あらためて思ったのは、この店で、意中の人と
気合いを入れてデート、なんていうのはちょっと
かっこ悪いな、ということ。
そういう場として使うにはあまりにも賑やかなのです。

むしろこの店を、普段からちょっと小粋な飲み屋・
隠れ家として使えてこそ大人、という感じがします。
この店で、ギクシャクせずに気楽に振る舞えるか
どうかが、社会人としての格好よさを決めるのだと。






人参のサラダ レモン添え


焼きたてキッシュとサラダ


ロレーヌ風オムレツ


サバのグリエ タブナードソース


メニューの片隅に、調味料の値段が。
こういうフレンチのお店は初めて。


鶏砂肝のコンフィ




【ランチ】1,000円、1,500円(5,6種類のメインから選択) 2,500円

人参のサラダ レモン添え650円 鶏レバーのパテ 白ポルト酒風味 780円 ナスと黒オリーヴのコンポート 780円
本日の焼き立てキッシュとサラダ 980円 ロレーヌ風オムレツ 980円 鶏砂肝のコンフィ 650円
サバのグリエ タブナードソース 1,300円 仔羊腿肉のグリエとポテトのソテー添え 1,700円
自家製パンのおかわり 600円


グラスワイン 500円〜 ワイン 1,800円〜


このページへのURL:
http://www.totteoki.jp/shibuya/concombre.htm




2004.5更新