渋谷とっておき!!ホーム 杉並区
高円寺北3-22-8
大一市場内

03-3330-3992

11:30〜23:30
不定休

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ベトナムより、はるかに真面目に作ったフォーです。

10数年前、味の素がベトナムに進出したことによって
化学調味料はあっという間にベトナムを席巻、いまや
現地では化学調味料なしのベトナム料理など存在
しないと言ってもいいほどになってしまいました。

しかしこの店は化学調味料を使わず、天然素材に
こだわり、しっかりとしたうま味を持ったスープを
作っています。その深みのある味とコクは、ベトナム
ではもう味わえないレベルにあると言っていいでしょう。

つまり、本場よりはるかに真っ当なスープが味わえる
店なのです。

なおニョクマム(魚醤)を加えるとさらにコクが深まる
感じで、私個人としてはこのほうが好みでした。


そしてフォー自体も生麺。

ベトナムでは麺は生のまま流通するのがほとんどで
乾麺を戻したものとは微妙に食感が異なります。
そのため、ここでは日本で初めて製造された生麺を
使用、しかも原料米を日本産にすることで安心できる
ものにしたとのこと。

食べてみると、ぬめっとした食感がやや強いのですが
たしかに乾麺よりもはるかにもちもちとしておいしく
さすが生麺だと驚きの声を上げてしまいます。

さらに出色なのは香草(ハーブ)の使い方の巧みさ。

ベトナムでは麺類を頼むと別皿に香草や野菜が
山のように盛られてきて、それを麺に乗せたり別に
手で食べたりするのですが、日本では価格差もあり、
ふんだんに使う店はほとんどありませんでした。

しかしこの店では写真のように、別皿とまではいきま
せんが丼の半分を占めるほど青々と盛られています。
香菜(パクチー)の量はそれほどでもないのですが
香りは十分。サニーレタスや水菜など、香りの邪魔を
しない一般的な野菜をいわば“増量剤”に使う形で
豊かな彩りを実現させているのです。
正直、これがいちばんうれしい。

今回は「牛肉のフォー(フォー・ボー)」だったのですが
牛肉の塊も味付けが豚の角煮のようで甘くおいしく、
いいアクセントとなっていました。


一方、翌日に食べた「ブン・ボー・フエ」。
ベトナム中部の古都フエが発祥のこの麺は、ブンと
いうまるい断面を持つ米の麺を使うのが特徴。

現在の日本では「辛い麺」として紹介されることが多く、
この店でもかなり辛い味付けなのですが、私自身が
フエの発祥の店で食べた「ブン・ボー・フエ」は辣油が
スープの縁に薄く見えるものの、さほど辛いという
印象は残っていません。

いま日本に伝わっている「ブン・ボー・フエ」はたぶん
ホーチミン市やハノイの店で紹介されていたものを
日本に持ち帰った形になっているようで、いくぶん
誇張というか特徴の強調があるのでしょう。

だいたい、ベトナムの人々は辛いものに弱いのです
から、辛いブン・ボー・フエというものはヨソの地域に
よる一種のアレンジなのかもしれません。

さて、この店の「ブン・ボー・フエ」の最大の特徴も
やはり麺。細めのうどんかスパゲッティを思わせる
太さの麺は、弾力もまたスパゲッティのよう。
ぷるん、ちゅるん、という感じで口の中で踊ります。

スープはやはり辛めですが、うま味もしっかりとして
おり、これはこれでおいしいと言える味。
牛肉もまたフォーとは味付けが違い、ゆでた感じに
なっています。


しかし微妙な違いはあるにしても、本場の味を
そのままと言っていいほど忠実に日本に持ってきた
感じの店。私がこれまで日本で食べたフォーの中では
最も現地の味に近く、最もおいしいと断言できます。
しかも安い。


高円寺の、昔ながらの八百屋や肉屋などが並ぶ
細い路地を抜け、さらに昔は屋内生鮮市場だった
「大一市場」の一角にある店は、その時間が止まった
シチュエーションと相まってまさにベトナムの市場に
迷い込んだかのような錯覚にひたらせてくれます。

本当にベトナムの人々が普段食べているものを
そのままに。全身で体験するならばここしかないかも
しれません。


ぜひぜひ一度、足を運んでその舌で味わってみて
ください。決して後悔はしませんから。




「牛肉のフォー」(630円)
水菜やサニーレタスが入り
彩り豊かに仕上げられている



間口が狭い店はうっかりしてると
通り過ぎてしまいそう


ベトナムでは米の麺は生で売られる
中部・ホイアンの市場で撮影


沖縄のアダン
実がパイナップルのように見えるが
ひとつひとつがものすごく硬い種


ベトナム・フエにある発祥と言われる店の
「ブン・ボー・フエ」
縁に辣油が見えるものの辛くはない


麺も細めのストレート
ゆで方は標準でかため


天窓からの採光やシーリングファンが
大きな空間を感じさせてくれる。



昔からある薄暗い市場の一角にあるため
本当にベトナムの屋台に来たかのよう


「大一市場」の入り口
ここに足を踏み入れる勇気さえあれば
かならず美味の天国が待っている





【ランチ】 あっさり蒸し鶏のフォー 580円 牛肉のフォー 630円 
ブン・チャー 790円 ブン・ボー・フエ 780円 
コム・ガー(チキンライス) 680円
(セット +200円)

えびせん 280円 バインセオ 小680円 中1,180円 大1,580円
生春巻き 1本 320円 2本 600円 揚げ春巻き 600円

生ビール(モルツ) 480円 ベトナムビール(333) 480円





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2012・8