散り際の美しさ。2004年
11月28日(日)


今年の紅葉は、かなり遅かったようですね。
イチョウの葉も、渋谷ではまだしっかりと残っています。



これまで見た落葉のなかで、もっとも美しかったのは
広島で見た一本のイチョウ。

平和大通り、ホテルの向かい側にある一本の大きなイチョウでした。

5年ほど前のある日の朝、このイチョウの木からハラハラと葉が落ち始めました。

いっせいに。
しめし合わせたかのように。
まるで雪が落ちていくように絶え間なく、ただ、ハラハラと。

昼過ぎにはもう半分。
それでもいっせいにカサカサ、ハラハラと。

夕方にはほとんどの葉が落ち、茶色の枝だけが残っていました。
この木は、わずか一日ですべての葉を落としたのです。

なんという美しさ。
なんという潔さ。

もし朝からフィルムを回していたら、素晴らしい映像になったことでしょう。

翌年もその翌年も、同じ木をずっと見ていました。
しかし葉は何日もかけてゆっくり落ち、
あの日のような光景はもう見られませんでした。

日照や温度、風など
いろんな条件が重なったのでしょう。

あの美しい落葉を、もう一度見てみたい気がします。



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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041128


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末期的。2004年
11月27日(土)



「麺喰王国」もいよいよ末期症状のようです。



7月下旬に撤退したうどんの店「ふるいち」のあとに入っていた「宇喜多」
わずか2か月半で撤退。


また、「ngon!(ゴン)」というベトナム麺の店も、いつの間にか
「バンコク麺屋台」という名前に衣替えしていました。



もともとこの店を経営するのは、タイラーメンの店。
私が開店していたときから指摘していたように、
この店が繊細なベトナムの麺をやることがそもそも無理だったようです。


資本主義、自由主義の世界ですから、今後の成り行きは放っておけばいいのですが、
この施設には、ひとつ懸念されることがあります。

というのも、ここは開業の際、「麺喰王国ファンド」なる匿名組合ファンドを設立し、
怪しげな資金集めをして話題になった施設です。

募集した金額は一口50万円で、目標2億円。

一店の売り上げが一日平均で401杯以上になれば最大10%の利息をつけて返す代わりに、
大きく下回れば元本から最大8%を削った金額しか返さないというもの。

一日400杯なんて、かなりの繁盛店でもなかなかない数字。

すべての店が一日400杯なんてもともとあり得ない数字ですから、
胴元が圧倒的に有利な条件で賭博をやっていたようなものです。



ファンドの償還期限である来月末までに、いきなり運営会社が
倒産したりしないですよね?



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謎のメッセージ。2004年
11月22日(火)


街灯にぶらさげる布の広告のことを、街灯フラッグと言うそうですが、
ウチの近所(横浜市港北区)のそれは地元商店街が管理していて、
季節ごとに取り替えられます。




今回、 その街灯フラッグに新しいデザインのものがお目見えしました。






いいじゃん港北。



…目まいがしました。


いったい、何が「いいじゃん」なのでしょうか。

商店街の若手と称するおじさんたちが集まった会合の様子が
目に浮かぶようです。


--“いいじゃん”っていうのはどう?
  ほら、“じゃん”っていうのは横浜コトバだし、ナウいし。
--おお、それいいじゃん。(笑)
--“港北いいじゃん”?
--いや、いまは倒置法がハヤリだから“いいじゃん港北”がいいんじゃない?
--おお、それはグッド・アイデアだ。(一同拍手)

まあこんなところだったのでしょう。
まさに死語のオンパレードだったに違いありません。


いいじゃん港北。


それは、何を私たちに訴えたいのか。
そして、商店街にどんなメリットをもたらすのか。


まったくもって謎のメッセージです。


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Touch me?2004年
11月18日(木)


渋谷駅の構内でのこと。

壁の前にふたりの警備員が立ち、なんかものものしい雰囲気です。






見ると、ポスターの中心にはなにやら画面が。



PSP、プレイステーション・ポータブルの実機展示でした。
12月12日発売を前に、デモンストレーションのようです。



来月、このPSPと、ニンテンドーDSの激突が始まります。



宇多田ヒカルのCMで“Touch!”と呼びかける任天堂に対抗して
駅構内の壁での実機展示で話題づくりを狙ったのでしょう。





しかし、この“ポスターもどきの実機展示”では
あまりの警備のものものしさに、近寄って見る人などいません。


これって、はたして効果があるのでしょうか。


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いろんな食べ方。2004年
11月16日(火)


社内の食堂でメシを食っていたときのこと。

向かいの席に、50代のおじさんがやってきました。
手にしたトレイには生卵が入った小鉢と、ラーメン。

ああ、ラーメンだけだと栄養のバランスが悪いから
生卵を浮かべて食べるんだな。
そう思いました。

しかし、彼は卵を割り、溶きはじめます。

どうするんだろう

そうか、中国料理のスープのように、
ラーメンのスープに、溶き卵を浮かべるのか。

しかし。

彼は、溶き卵が入った小鉢を左手に持ち、
箸でラーメンの麺をすくい上げます。

べちゃ。
するずるずる。

なんと彼は、ラーメンの麺を生卵につけ
それを口に運んだのです。

生卵の、つけ麺。
生卵を、つけ麺。

まさかこんな食べ方があろうとは。

まるですき焼きです。

しかしまぁ、世の中には、常人には想像もできない
いろんな食べ方をするひとがいるものです。


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「渋谷線」をつくろう。2004年
11月12日(金)



渋谷には「渋谷線」がない。

新宿には「西武新宿線」「都営新宿線」があり、
池袋にすら「西武池袋線」があるというのに。

これはどうしたことだ。

山手線埼京線半蔵門線銀座線東横線田園都市線井の頭線
渋谷を通る鉄道は7本もあり、そのうち5本の駅が起点(終点)だというのに、
それでも「渋谷線」がないのである。

「渋谷」という名前は嫌われているのか。


平成19年度に開通予定の「東京メトロ13号線」。
明治通りの下を渋谷から池袋までを走り抜ける地下鉄。

この路線名は、まだ正式に決まっていない。



これを「渋谷線」と名付けよう。

渋谷の商店街をはじめ、行政・経済界の総力を挙げて、
東京メトロ(株)に働きかけよう。

それでもできなかったら、渋谷はもうダメである。
だって、それほどまでにイメージが悪いということだから。


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カモシカに遭った。2004年
11月12日(金)



ニホンカモシカに遭いました。

日本固有の哺乳類で、特別天然記念物です。





富山県上市町、剱岳の麓の駐車場でのこと。

カメラを持って近づいても、逃げることなくじっと立っていました。




角が折れ、目がよく見えないようでしたが、
光り輝く薄いベージュの毛はほんとうにきれいでした。


この一帯は先月、ツキノワグマの出没で大騒ぎになった場所。
度重なる台風襲来で、山のエサがなくなったことが原因といわれました。

このカモシカも、エサを求めてやってきたのでしょうか。


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動く雑巾。2004年
11月9日(火)



きのうドライブをしていたら、
前のクルマの窓で、モップのようなものが
モゾモゾ動きはじめました。






なんと、ホンモノの犬でした。

なんていう品種の犬でしょう。

よく見るとかわいいですね。


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北海道フェア。2004年
11月8日(月)



近所のスーパーで「北海道フェア」をやっていました。






あれ?












あれあれ?















どこが「北海道フェア」じゃぁぁぁぁぁ。







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なぜ街角で。2004年
11月4日(木)


渋谷駅のすぐそばで見かけた光景です。



なにかを説明する男に、それを熱心に聞く女性。
どうやら、占いをやっているようです。

しかし、この「占い師」の手元にあるのはパソコン

街角でパソコン占いなんて、するほうもするほうだけど、
占ってもらう方ももらうほうです。


追記:後日、再び彼を見かけたので、前を通りながら観察しました。
    すると、小さな机の前には「無料」の文字が。
    そりゃあたしかに、お金を取る価値はないのかもしれませんが、
    じゃあ彼はなんのためにやっているのでしょうか。


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大きな溝。2004年
11月2日(火)


なぜこの時期に。

自らの健在ぶりを示し、再びテロを行うことを予告する
ウサマ・ビンラディンの映像を見てそう思った。

ウサマ・ビンラディンとの「テロとの戦い」を続けてきたのはブッシュである。
忘れかけていた“敵”の出現は、ブッシュに有利になることはあっても
不利になることはない。

もしかしたら、“敵に塩を贈る”行為だったのではないだろうか。

しかし。

またもや「誤差の範囲内」という大接戦となったアメリカ大統領選。

アメリカ大統領選挙は、階級間の抗争であり、宗教抗争であり、
人種間抗争であり、地域間抗争でもある。

二回も続いた大接戦は、アメリカ国民をふたつに切り裂いた。
どっちが勝っても、大きな溝が残ることになるだろう。

人間の理性は、強いように見えてもろい。
武器が身近にあれば、なおさらのことである。

アメリカの南部諸州が連邦を脱退し、南北戦争が始まったのはつい143年前。
日本の明治維新が始まる直前まで続いていたことを忘れてはいけない。


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ベトナムのエビ。2004年
10月31日(日)


 日経のHP『食べ物新日本奇行』では4週間おきぐらいにテーマを変え、
そのテーマにまつわる食べ物の話題をメールで募集しているのですが、
先週から始まったテーマが“海の家”

 海の家のメニューに、どんな地域性があるのかを探ろうというのです。

 しかし、さすがに季節外れということでメールが集まらず、
今週で頓挫してしまったようです。


 その、海の家の話で思い出しました。


 ベトナムの南部、ヨックレットビーチという、
手つかずの美しいビーチに行ったときのことです。



 ここでは、ビーチチェアに寝ころんでいると
いろんな食べ物を売りにおばちゃんや子どもたちがやってきます。

 なかでも、ゆでたてのシーフードは格別。
ワタリガニやハマグリを肴にベトナムのビールを飲むと
まさに天国です。



 すっかりくつろいでいたところ、
売り子の女の子がやってきて言いました。



「シュリンプがある。すっごくおいしいからどう?」

 ベトナムはいま、エビの養殖が急速に拡大しています。
海沿いの水田がつぶされ、どんどん養殖池に変わっていっています。

 しかしそのほとんどは、日本向けの輸出が目的。
ベトナム国内ではなかなかエビにお目にかかれません。

 こんな田舎のビーチで食べられるエビとはどんなものなのか。
興味があったので頼んでみました。




 出てきたのは、これ。




 エビじゃなくて、シャコでした。


「これはシュリンプじゃないんだよ。
 “シャコ”と言って、日本ではまったく別のものとされているんだよ。
 これをシュリンプと言って売っちゃダメだよ。」



と、英語で言えなかったので、
黙って金を払い、食べてしまいました。


 ベトナムのシャコ、おいしかったです。

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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041031


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なぜわざわざ。2004年
10月30日(土)



いただきもののウニを食べながら、ふと思いました。





ウニの入った瓶のフタって、なぜ、わざわざ



  
「うに」って書いてあるのか?





海苔の佃煮に「のり」とか、
いくらの醤油漬に「いくら」とか
わざわざ書いてあるフタなんて見たことありません。


でも、ウニだけはなぜか「うに」。


これって親切なんでしょうか…。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041030


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こんな雲を見た。2004年
10月26日(火)


ここのところ、新潟県十日町市の話題ばかり書いているのでお気づきでしょうが、
いまから10日ほど前の10月中旬、仕事の関係で十日町に行っていました。

十日町の人々は気さくで親切で、食べ物もおいしい素敵な街でした。

そのときのことです。

普通見ないような雲があったので、ふと気になって撮影していました。


10/16 9:07 十日町市 土市付近で撮影
国道117号に沿うように南南西から北北東に、
一直線の雲が二本、走っていました。


10/16 11:05 十日町市 野中付近
薄い縞状の雲が空全体を覆っていました。


10/16 17:12 十日町市 JR土市駅前
東の空を見ると、雲が一直線に切られたようになっています。
南南西から北北東の方向です。


10/16 17:20 十日町市 JR土市駅前
上の写真から左にカメラを振った形のもの。


普段は雲など撮ったりはしないのですが、
なぜかこの日はずっと気になって撮っていました。

いまからほんの10日前、10月16日のことでした。


地震の起こる、ちょうど一週間前のことでした。







<後日談>
ある雑誌が、この写真を誌面に掲載したいと言ってきましたので、
謝礼相当分を全額、日本赤十字社新潟県支部に振り込むことを条件に許可しました。
口約束ですが、相手は大出版社ですのでちゃんと振り込んでくれることでしょう。
ささやかではありますが、被災された方々の助けになればと思います。



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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041026


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ソースならぬ…。2004年
10月21日(木)


“ソースかつ丼地帯”って意外にあるもので、
有名な長野県南部のほかに、福島県会津地方、群馬県桐生市、
山梨県などに微妙に違うものがそれぞれ点在し、さらに岡山県には
デミグラスソースのかつ丼もあったりします。


ところが、新潟県には“醤油かつ丼”とも言うべき変わり種がありました。

豪雪地帯で有名な新潟県十日町市。
ここの名物の「へぎそば」の店にその“醤油かつ丼”はありました。



揚げたてのカツを、天つゆというか蕎麦つゆのような出汁にくぐらせて
そのままごはんに乗せ、大根おろしをトッピングしてさらに出汁をかけたもの。

意外にもカツと天つゆがうまく合っていて、あっさりしていていい感じ。
まあ考えてみれば天丼の具がカツに変わったようなものですから
ごはんとの相性という点ではソースかつ丼よりもいいと言えるかもしれません。

しかしまあ、日本全国津々浦々にはいろんなた食べ物があるもんですね。

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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041021


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驚異の定食。2004年
10月11日(月)


新潟県十日町市で見つけた看板です。



「ハムエグ定食」だそうです。

最近、「えぐい」という味を感じることがなくなってしまいましたが
この定食のハムは、どういう風にエグいんでしょうか。

また、その下の 「生やさい定食」も強烈です。
どんなおかずなんでしょうか。

さらに撮影したときには気づかなかったんですが
いちばん下のメニューも「イワフシライ定食」だそうです。


う〜ん、日本はまだまだ広い。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041011


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名誉ある敗北?2004年
10月6日(水)


「最下位は避けたい」。

このひとことで、ライブドアの負けは決まった。
いや、正確に言うと「ライブドアを負けにする口実」を与えてしまった。

きょう行われたライブドアと楽天に対するヒアリング。
「プレーオフには進出したい」と来年度の目標を語った三木谷に対し、
「最下位は避けたい」と言ってしまったのでは、やる気がないと思われても
しかたがない。

ロッテの監督でも、広島の監督でも、「優勝を目指す」と
シーズン前は臆面もなく言うのがプロ野球の世界。、
堀江も正直に言う必要なんかなかったのである。

               ☆

私の十年来の友人に、昔の堀江社長をよく知る人間がいる。
“彼”は、堀江社長の置かれた状況について、こう意外な感想を述べた。


「これまでの堀江さんなら、あんな弱気な言動はしないですよ。
 あのひとは絶対の自信家。演出なのか変わったのか…。
 でも、みんなからかわいそうに思われて撤退だなんて、
 彼にとってはこれ以上ない、いい結末なんじゃないですか?
 ライブドアという企業の知名度は格段に上がったわけだし、
 また球団合併なんかあって新規参入のチャンスができたとき、
 こんどは真っ先に声がかかる地位を手に入れたわけですからね。」



名を捨て実を取る。
まさにそんな「名誉ある敗北」になりそうである。

                                   (敬称略)

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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041006


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心の投影?2004年
10月3日(日)


渋谷でも有名なバー「門」です。







でも私って、この看板を見るたびに

この文字を って読んでしまい、どきっとしてしまいます。



…そんなヤツって、ふだんから悶々としている私だけなんでしょうか。


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世界遺産の歩き方。2004年
10月2日(土)


ネットで調べものをしていたら、
こんな(↓)ツアー企画のページにたどり着いてしまった。











「デューク更家と歩こう in 熊野古道」

↑クリック!!


しかし、世界遺産であり、「祈りの道」である熊野古道を、
シューシューとかアイーンとか言いながら歩く集団って、
すごく場違いでバチ当たり…。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20041002


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新たな「物語」を。2004年
9月23日(木)


どうやら、“遅出しジャンケン”で楽天の勝ち、ということになりそうな
プロ野球新規参入問題。
スポーツといえども興行である以上、“最後に残った100万都市”仙台に
白羽の矢が立つのは当然だったというべきでしょう。

しかし、新規参入問題が前進し、ストが回避できたからといって
めでたしめでたしではないはずです。

新球団ができても、それがオリックスと近鉄をリストラされた選手の
受け皿でしかないのなら、誰もそこに夢を見ることはできません。
新たな万年最下位球団が誕生するだけです。

新しい器には新しい酒が必要なように、
新球団には新しい「物語」が必要なのです。

            ☆

7年前、日高中津というチームが甲子園に初出場しました。

日高中津の正式名称は、和歌山県立日高高校中津分校。
中津村という山の中の村にある小さな分校です。

野球部ができたのは昭和59年。
“分校が甲子園に行けば、廃校を免れるのでは”という
村の人々の思いつきがきっかけでした。

監督は、そのときたまたま分校に赴任していた社会科の教師。
地元の強豪の高校を卒業、大学野球、社会人野球の経験が
あったために村の人々が拝み倒したのです。

河原の空き地の石ころを拾うところから始まったグラウンド整備。
ほとんど野球の経験もないたった5人の部員。
こうして始まった日高中津野球部は、ひとりの教師の熱意によって
徐々に力をつけ、県内でも有数の強豪となっていったのです。

そして創部13年目でつかんだ甲子園への切符。

分校として初の甲子園出場、という快挙以上に、
我々の心を打ったのは、その“夢”の実現に至る「物語」のすばらしさでした。

強豪とはいえ、野球エリートなどいない雑草のような選手たち。
13年ずっと山の分校にとどまり、村人たちとの約束を果たした教師。
そして、村をからっぽにしてアルプススタンドを埋めつくした6,500人もの大応援団。

そこに、私たちは“古き良き高校野球の姿”を見たからこそ、
全国が日高中津に声援を送り、涙することができたのです。

             ☆

じゃあ、いまのプロ野球に求められている“夢”や“物語”って、なんでしょうか。

それは決して、親会社がどこだとか、本拠地がどこだという次元では
ないはずです。

我々を熱くするなにか、涙を流させるなにか、が必要なはずです。

             ☆

この夏、“長嶋ジャパン”はあまりにもみじめでした。
全員をプロで固め、ドリームチームで挑んだはずなのに、
プロ野球すら存在しないオーストラリアに二度も負け、
やっとつかんだのが銅メダル。
日本のプロが、世界に通用しないことをさらけだしてしまいました。

そもそも、オリンピックはアマチュアの祭典です。
そのアマチュアを押し退けて作ったドリームチームが銅メダルでは、
もともとオリンピックを最大の目標に頑張ってきた
大学野球や社会人野球のアマチュア選手たちは浮かばれません。

“長嶋ジャパン”の美名のもとに、夢を奪われた彼らは
やり場のない怒りと悔しさを抱いたことでしょう。

             ☆

その、彼らのエネルギーを、夢と希望に変え、
新たな「物語」を作ってはどうでしょうか。

つまり、アマチュア球界を糾合して新球団を結成し、
権威主義と既得権益がはびこるプロの世界に殴り込むのです。


社会人野球にも優秀な選手、優秀なチームはあります。
野村克也監督率いるシダックスをはじめ、王子製紙、ホンダ、JT、NTT、
さらには野茂英雄が創設したNOMOベースボールクラブもあります。
人材が足りない、ということはないのです。

これまでプロ野球の陰で注目されることのなかった選手たちが一致団結し、
プロのチームを次々になぎ倒していくなんて、想像しただけでも
わくわくするとは思いませんか。


急速に輝きを失っていくプロ野球。

この危機的状況を救うには、これまでの枠を超え、
我々が心から熱くなれるような新たな「物語」が必要なのです。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040923


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安易な約束の代償。2004年
9月13日(月)


部屋を大掃除していたら、こんなものが出てきた。



「ユニクロ」のポイントカードである。
しかも3枚。

ユニクロは以前、ポイントカードを発行していた。
2,000円買うごとに1ポイント。
30ポイント貯まれば5,000円分が無料になるというもの。
最大およそ8%が割り引きになる、なかなかお得な制度だった。

しかし、ユニクロは2002年9月いっぱいでポイント制度廃止を宣言する
ポイントのコストが財務上、大きな負担になったからだろう。

ところが、出てきたカードの裏にはこう書いてある。



無期限。

調べてみると、期限を切っていないのは初期のもの。
ある時期以降、ユニクロはポイントカードに有効期限を設けている。
つまり、いつでもやめられるように、徐々に準備していたのだろう。

しかし、このカードは無期限。

一度、期限がない、と宣言してしまったのだから、
“実は期限付きにしちゃいました”なんて言ったらそれこそ
企業としての誠意が疑われることになるじゃないか。

ひょっとしたら、いまでもポイントが加算されるのでは?
そう思って、ユニクロのお客様窓口に電話してみた。

やっぱりそうだった。

これまでのポイントがすべて無期限で有効なばかりか、
いま買い物をしてもポイントを追加していけるのだという。

さっそく店に行き、ポイントカードを出してみた。
店員は、何食わぬ顔でカードを受け取り、ポイントを追加してくれる。
ちょうど30ポイント目が貯まり、次回以降このカードは
5,000円の割引券として使えることになってしまった。



一度「無期限」と宣言してしまったがために、
ユニクロはいまだにポイントの読取機を全店に配置して維持し、
ポイントを加算し続けなければならない。
そのコストたるや馬鹿にならないはずである。

安易な約束がいかに高くつくか。

さあ、あなたの家でも、探してみてはいかが?


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040913


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行田のフライ。2004年
9月12日(日)


「フライ」という食べ物をご存じか。

埼玉県北部、行田市周辺に分布する郷土食。
たこ焼き、お好み焼きと同じいわゆる“コナモン”の一種として、
ひっそりと棲息してきたという。

先日、その行田のフライを探検に行ってきた。

残暑厳しいなか、JR行田駅から無料のレンタサイクルをこぐこと1時間。
非常にわかりにくい「行田フライマップ」を頼りにたどり着いたのは「わぐりの店」。
染色などの小さな工場と住宅が混在する地域にぽつんとある、
なんの飾り気もない小さな店だった。



店内にはおばちゃんがひとり。

「フライ(並)」を頼んだ。いまどきたったの300円。
400円で(大)もあったが、いろんな意味でとんでもないのが出てきたら困るので
あえて(並)に抑えた。



出てきたものは直径約20センチの円盤状。
見た目は「具のないお好み焼き」といった感じである。
しかし食べてみると、食感はお好み焼きというよりクレープのような感じ。
中には1cm四方に細かく刻んだ豚肉やキャベツ、ネギなどが練り込まれている。

思ったよりおいしい。お世辞ではなく。
これで300円は安い。
あまりの安さに申し訳なくて、つい「焼そばフライ」を追加注文してしまった。

私は、ラーメン屋に入っても「ラーメン(並)」だけでは帰れない男である。
つい申し訳ない気がして、チャーシューメンだの餃子だのを付けてしまうタチなのだ。



「焼そばフライ」(480円)。これはなかなかヘヴィーだった。



なぜか焼きそばはまた使うソースが違うようで、辛い。
この辛さが重荷になり、どんどん箸のスピードが落ちていく。
もちろん、フライのあとに焼そばフライなんか頼んだせいではあるが。

この店に入ったのが12時ちょっと前。
フライと果てしない格闘を続けていると、次々に客がやってくる。
みんな近所の工場で働いている感じの人々だったが、
やはりみんなもフライを頼むのにはちょっとびっくりしてしまった。
この店にはカレーライスなどの軽食メニューがあるにもかかわらず、である。

こうした郷土食というものは、えてして絶滅寸前で、それを“町おこしメニュー”として
無理やりかつぎあげてたりするものも多い。
しかし、行田のフライはちゃんと地域の人々のなかで生き続けていたのである。

ちょっと感動した。


次に訪れたのは「かねつき堂」である。



さっきの「わぐりの店」と打って変わって、この店は観光地の茶店のようである。



ここで頼んだのは「ゼリーフライ」
フライと名前は付いていても、フライとはまったくの別物。
おからに野菜を混ぜ込んで衣なしで揚げ、ソースをからめたものだという。



「ゼリー」の名の由来は「小判の形に似てるからゼニ(銭)をつけた」など諸説あるが、
個人的には、おからが熱で糊状になったためのねっとりとした食感から
ゼリーの名が付いたんじゃないかと思う。
まあ、これといった特徴はないけど嫌いになる理由はない感じ。二個で180円。

ところで、行田の街なかの光景に、脳の奥底に眠っていた記憶を呼び覚まされた。



地中に半分埋められたタイヤ。

たしかに昔、いろんな場所に古タイヤが埋められていた。
小学校の校庭、遊園地、駐車場の仕切り…。
あれは、いつから見なくなってしまったのだろう。

そんなデジャヴ体験までさせてもらった「行田フライツアー」だった。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040912


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理性のささやかな回復。2004年
9月11日(土)




マークシティで、回転ドアの使用が再開されました。

暖房効率やビル内外の気圧差によって吹き込む風の問題から、
冬までにはどこも使用再開したいと思っていたようですが、
ようやくその動きがはじまりました。



立て札には「この回転ドアは2人用です」と大書きされ、
子ども、高齢者、障害者はこのドアを利用せずに右の自動ドアを
利用するように、と書かれています。

実際に通ってみましたが、スピードが遅く設定され、
前につんのめってしまいそうです。


今年3月の六本木ヒルズでの事故は、
たしかにあの回転ドア自体に様々な問題がありました。

しかし、あの事故は機種そのものの構造的な問題や、
運用上の手落ちがいくつも重なって起こったものであり、
だからといってすべての回転ドアが悪いわけではなかったはずです。

しかし、「すべての回転ドア=欠陥商品」であるかのような
ヒステリックな報道の嵐と、ビルオーナー側の安易な責任逃れの姿勢が、
全国的な回転ドア撤去につながってしまいました。

たしかに、回転ドアというものは潜在的な怖さを持っています。

しかし先にも書いた通り、空調効率の向上による省エネや
高層ビル内外の気圧差による風の吹き込み防止という役割は
回転ドアでしかできない芸当なのです。

ようやく始まった回転ドア使用再開の動きは、
理性と常識のささやかな回復と言えるのではないでしょうか。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040911


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いいの?伊勢丹。2004年
9月5日(日)


いま、新宿の伊勢丹で「秋の大北海道展」が開かれています。

多くの客でごった返す本館6階の催事場。
そのど真ん中のいちばんいい場所に、
カニだのイクラだのをてんこ盛りした「海鮮弁当」を売る店があって、
けっこう繁盛している様子。



しかし、よく見てみると…。



作っているのは「東京都・クイーンズ伊勢丹」。

北海道物産展というからには、客が期待するのは当然、
北海道からの産地直送のもののはず。

その売り場の真ん中で、伊勢丹自身が海鮮弁当作っちゃまずいんじゃないでしょうか。

それって、ほとんど詐欺まがいじゃないかと…。



まさか、材料まで北海道以外のものじゃないでしょうねぇ…。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040905


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何様のつもりだ。2004年
9月4日(土)



































横浜市内で見つけました。


















しかし、なぜこんなネーミングを…。


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http://www.totteoki.jp/negoto/negoto2004au.htm#20040904


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